豪州の自然災害と備え

令和5年1月13日

1. 豪州では毎年のように自然災害が発生しています。

豪州では様々な種類の自然災害が発生します。中でも熱波や森林火災では死者・負傷者が多く、また、洪水や台風被害は大きな経済的被害をもたらしています。

[参考]豪州の災害種別の人的・社会的被害(1987年~2016年の30年間計)

災害の種類 死者 負傷者 被災者
熱波(Heatwaves) 約500名 約3,000名 約460万人
森林火災(Brushfire) 約200名 約1,000名 約7万人
洪水(Flood) 約150名 約100名 約30万人
台風(Storm) 約100名 約400名 約400万人
地震(Earthquake) 約10名 約100名 約7千人
出典:2017年事業者団体による災害ラウンドテーブル資料 
  

2.日頃から関連情報に注意し、備えることが大切です。

(1) 政府が発表する警戒情報

各種自然災害の緊急警報は、下表のような3段階のアイコンを使ってウェブサイトやアプリに表示されます(左から順に、山火事、洪水、サイクロン、熱波、雷雨、注意報)。
詳しくは、こちらをご覧ください。

警戒レベル 求められる行動 警戒サイン
注意
(Advice)
危険な状況には至っていないが、状況が急変する可能性があるため常に関連情報の把握が必要である。
警戒・準備
(Watch And Act)
危険な状況が近づいており、安全確保のためのあらゆる準備と行動が必要である。
緊急警告
Emergency Warning)
非常に危険な状況であり、直ちに避難等の行動が必要である。
 
上記に加え、森林火災の際に必要な行動を促すため、4段階のレベル分けとメッセージが表示される火災危険度評価システム(Australian Fire Danger Rating System (AFDRS))が運用されています。このシステムは豪州全域で統一されており、どの地域であってもリスクを把握し、安全を守るための適切な判断ができます。特に10月から3月頃にかけてリスクが高まります。森林火災が発生した場合には、周辺空港の航空機の運航停止や道路閉鎖等、交通機関に影響を及ぼすだけでなく、人命や家屋に被害が及ぶ可能性がありますので、天気予報やニュース等で最新情報を入手するよう努めてください。
 
警戒レベル 求められる行動 警戒サイン
影響が低い
(No Rating)
火災が発生しないことを意味するのではなく、火災が発生しても移動して地域の安全を脅かすリスクが低い状況。
やや高い
(Moderate)
森林火災時の計画(例えば、避難のために何を用意するか、どこに避難するかなど)を立て、それに基づいて行動できるように準備しておく必要がある。
高い
(High)
森林火災が危険な状況となっており、計画に基づいて行動する準備が必要である。状況が急変する可能性があるので、常に関連情報を把握しておく必要がある。
とても高い
(Extreme)

森林火災が急速に拡大し、非常に危険な状況であるため、近くで火災が発生した場合は、直ちに計画通りに行動する必要がある。このレベル以上の地域には立ち入らないこと。
大惨事
(Catastrophic)
森林火災の危険のある地域から離れる必要がある。火災が発生し、燃え広がった場合、人命が失われる可能性がある。命を守るために、このレベルの地域には立ち入らないこと。  
詳しくは、こちらをご覧ください。
 

(2)公的機関の情報アプリやサブスクリプションの活用

洪水や台風は気象情報を把握することが事前の備えにつながります。豪州気象庁(Bureau of Meteorology)によるアプリでは、気象予報やレーダー雨量を確認できるほか、数ヶ月先の気象の見通しなどが気象庁ウェブサイトにて提供されており、サブスクリプションの登録も可能です。
また、各種災害発生状況は、ABC放送局のウェブサイトでリアルタイムに提供されています。地域名や郵便番号から付近の情報を検索も可能です。
なお、各種災害に対する基本的な備えについては、下記のABC放送局の解説動画にて分かりやすくまとめられています。  

(3)その他、お住まいの地域の詳細情報