カウラ日本人戦争墓地データベース及びサイト化プロジェクトの開始について

2016/8/17
  本年4月、豪州在住の日本人有志の方々の発案及びイニシアティブを日本外務省及び当館が財政面で支援・協力する形で、カウラ日本人戦争墓地の埋葬者に関するデータベース及びウェブ・サイト化のための委託事業が開始されました。
 
  太平洋戦争時に豪州国内で死亡した日本人捕虜及び民間人抑留者の524名の墓は、当初、豪州各地に点在していましたが、1964年、日豪両政府の協力により、これらの墓地がニューサウスウェールズ州カウラ市にまとめられ、カウラ日本人戦争墓地が設置されました。その後、同市及び市民有志の協力により、これらの墓は整備が行き届いた形で管理されて来ており、さらに、毎年8月には、地元市民の主催により慰霊祭が開催されています。また、台湾や朝鮮半島出身者と思われる方の墓も見られます。
 
  同墓地にある個々の墓には、埋葬されている方の氏名、死亡日、死亡年齢等がプレートに刻まれていますが、殆どの埋葬者の経歴や死因については明らかになっていない上、捕虜死亡者については、プレートに刻まれた氏名が実際に本名であるか、あるいは偽名であるかも明らかになっていません。
 
  このような中、同墓地の埋葬者の親族が、カウラ日本人戦争墓地に埋葬されている事実を確認することが可能となるよう、豪州内にある資料や文書を調査し、その結果を氏名別のデータベースを構築し、ウエブサイト(日本語・英語共)で公開するためのプロジェクトが田村恵子氏を中心とする豪州在住日本人有志により提案され、日本外務省及び当館の支援協力の下、開始されました。このプロジェクトを通じ、太平洋戦争時に亡くなった日本人がいかなる経緯で埋葬されることについても明らかにすることで、戦前及び戦中の草の根レベルの日豪関係への理解を深めることも期待されています。
 
本プロジェクトは、以下のメンバーにより構成されており、2019年頃までに完了する予定です。
 田村恵子  オーストラリア国立大学アジア太平洋学部客員研究員
 永田由利子 クィーンズランド大学アジア言語学部名誉客員研究員
 金森マユ  脚本家、写真家、アーティスト
 村岡稚恵  デザイナー、ウェブ・コンサルタント
 
また、同プロジェクトには、ウェスト市長をはじめ、カウラ市関係者からの協力も得ています。
 
お問い合わせ、インタビュー及び写真の要請は、以下の連絡先まで。
 大使館領事部 consular@cb.mofa.go.jp