カウラ日本人戦争墓地データベース及びウェブサイトの公開について
令和元年5月10日
![]() (撮影:金森マユ)
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在オーストラリア日本国大使館は、平成28年度から30年度の3年間、豪州在住の日本人有識者への委託事業としてカウラ日本人戦争墓地の埋葬者に関するデータベース及びウェブサイトの制作を支援しました。この度、本データベース及びウェブサイトが完成し、ニュー・サウス・ウェールズ州カウラ市の協力を受けて令和元年5月10日に公開されましたのでお知らせいたします。
日本人戦争墓地データベース及びウェブサイト(別ウィンドウが開きます)
日本人戦争墓地データベース及びウェブサイトの目的
太平洋戦争時に豪州国内で死亡した日本人捕虜及び民間人抑留者の524名の墓は、当初、豪州各地に点在していましたが、1964年、日豪両政府の協力により、これらの墓地がニュー・サウス・ウェールズ州カウラ市にまとめられ、カウラ日本人戦争墓地が設置されました。その後、同市及び市民有志の協力により、これらの墓は整備が行き届いた形で管理されて来ており、さらに、毎年8月には、地元市民の主催により慰霊祭が開催されています。また、台湾や朝鮮半島出身者と思われる方の墓も見られます。
同墓地にある個々の墓には、埋葬されている方の氏名、死亡日、死亡年齢等がプレートに刻まれていますが、殆どの埋葬者の経歴や死因については明らかになっていない上、捕虜死亡者については、プレートに刻まれた氏名が実際に本名であるか、あるいは偽名であるかも明らかになっていません。本データベースは、同墓地に埋葬されている人々の親族が諸状況と経緯を確認することが可能となるよう、豪州内にある公的資料や文書を調査し、その結果に基づき氏名別のデータベースを構築して、ウェブサイト(日本語・英語)としてまとめたものです。
本データベース及びウェブサイトを通じ、太平洋戦争時に亡くなった日本人がいかなる経緯で埋葬されることについても明らかにすることで、戦前及び戦中の草の根レベルの日豪関係への理解が深まることも期待されています。
制作チーム
本データベース及びウェブサイトは、次の有識者により提案及び制作されました。
田村恵子 オーストラリア国立大学アジア太平洋学部客員研究員
永田由利子 クイーンズランド大学言語・文化学部客員研究員
金森マユ フォトグラファー
村岡稚恵 ウェブ・デベロッパー
小林衡明 IT コンサルタント
お問い合わせ
本件についてのお問い合わせは、以下の連絡先までお願いします。
在オーストラリア日本国大使館(代表) 02-6273-3244
本データベース及びウェブサイトは、ニュー・サウス・ウェールズ州カウラ市からサーバーの提供と運用支援を受けて公開しています。ウェブサイトの内容及び運用についてのお問い合わせは、以下の連絡先までお願いします。
ニュー・サウス・ウェールズ州カウラ市 council@cowra.nsw.gov.au