鈴木大使の挨拶
令和5年5月8日
鈴木大使の新年挨拶(2024年1月)
新年明けましておめでとうございます。昨年5月に駐豪日本国大使として着任し8か月が経ちました。豪州で初めての元旦を迎え、日豪関係の発展に向け気持ちを新たにしているところです。
昨年5月、G7サミットに参加したアルバニージー首相は、この機会に日米豪印首脳会合を主催しましたが、急転直下開催が決まったものであったにもかかわらず、日豪両国の緊密な協力で実現した会合は大きな成果を残しました。安全保障分野では、日豪円滑化協定の発効を受け、同協定を初適用して航空自衛隊F-35Aが豪州に飛来しました(共に8月)。その際は私自身もダーウィンまで赴いて同機をティンダル空軍基地で感慨深く出迎え、日豪協力の着実な進展を実感しました。こうした安全保障・防衛協力の進展は、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けても重要です。
メルボルンで開催された日豪経済合同委員会会議(10月)は、両国ビジネス界から合わせて730名近くが参加し、大変な盛況ぶりでした。そこで伺った更なる経済関係の発展を見据えた日豪ビジネス界の様々なご意見を今後の取組に活かしていきたいと考えています。また、ニューサウスウェールズ、ビクトリア、クイーンズランド各州及び北部準州を公式訪問したほか、アデレード、パースも訪ねて、豪州の広大さ、日豪の未来に広がる関係発展の巨大なポテンシャルを肌で感じています。伝統的な資源分野に加えて、水素・アンモニアや重要鉱物、インフラ、宇宙・科学技術の分野など、新たなフロンティアにおける協力を一層推進していきたい、またポスト・コロナの人的交流や文化交流においても、日豪間の双方向で訪問者を増やしたいと考えています。
日豪関係の礎は、常に両国間の市民レベルでの相互の理解と尊重、友情にあると思います。各地への訪問において様々な分野で活躍されている在留邦人の方々ともお会いする機会に恵まれました。約9万5,000人の在留邦人のお一人おひとりがその礎を支えていらっしゃることをしっかりと念頭に置き、領事サービスの提供も継続していきます。
今日、ウクライナ情勢や中東情勢が国際秩序の根幹を揺るがす中で、日豪は緊密に連携して取り組むべき共通の課題を抱えています。日豪関係の強化のため、皆さまからのご示唆やご助言を賜りつつ、引き続き日本大使館一丸となって努力していきます。本年も変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。
鈴木大使着任挨拶(2023年5月)
この度、駐オーストラリア日本国大使として着任しました鈴木量博(すずき かずひろ)です。日本と豪州は、基本的価値と戦略的利益を共有する「特別な戦略的パートナー」です。日本にとって重要なパートナーである豪州に赴任し、両国関係の強化にたずさわる機会を得られたことを大変光栄に感じています。私の着任直後から、日豪関係の裾野を広げる機会が目白押しです。今月、岸田総理はG7広島サミットにアルバニージー豪首相を招待しています。さらに、豪州主催の日米豪印首脳会合のため、岸田総理が豪州を訪問される予定です。
両国の協力は、インド太平洋地域にとっても重要性を増しています。「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向け、太平洋島嶼国に対する支援を含め、連携を強化して参ります。
また、石炭や天然ガスなど伝統的な資源分野での安定的関係の維持は極めて重要であり、尽力していきたいと考えています。さらに、脱炭素社会の実現に向けた水素・アンモニアや重要鉱物などの分野、西シドニー開発などのインフラ分野、宇宙・科学技術の分野など、両国の協力は新たなフロンティアへ広がっています。
日豪関係の礎は常に両国間の市民レベルでの相互の理解と尊重、友情にあると考えています。豪州には、世界で3番目に多い約9万5,000人の在留邦人の方々がおられ、様々な分野で活躍されています。また、コロナ規制が解除され、日豪間の人の往来が再開し、本格化していることも追い風です。
様々な分野における日豪友好関係を一層揺るぎないものとするため、皆様からのご示唆やご助言を賜りつつ、私自身、そして日本大使館全体として全力で努力していく考えです。どうぞ宜しくお願い申し上げます。